泣きっ面に蜂

なきっつらにはち

不幸の上にさらに不幸が重なる。

🐱 動物

意味・由来

「泣きっ面に蜂」(なきっつらにはち)

【意味】

「泣きっ面に蜂」とは、不幸や困難が重なって起こることのたとえです。すでに泣いている人の顔を蜂がさらに刺すという、不運の上に不運が重なる最悪の状況を描いています。「踏んだり蹴ったり」と並んで、不幸の連続を表す代表的な慣用句です。

【由来・語源】

泣いている人の顔(泣きっ面)は、涙で湿り、目は腫れているでしょう。そこに蜂がやってきて刺すという、追い打ちをかけるような場面が由来です。実際に蜂は水分や塩分に引き寄せられることがあるため、涙で濡れた顔に蜂が寄ってくるという状況は全くの空想とは言い切れません。江戸時代のいろはかるた(江戸版)に採用されており、庶民に広く知られていたことわざです。

【使い方のポイント】

不幸が重なった状況を嘆くときに使います。自分の状況を「泣きっ面に蜂だ」と言うのが最も一般的な使い方です。他人の状況について使う場合は、共感の気持ちを込めて「泣きっ面に蜂だったね」と言うのが自然です。ただし、当事者が本当に深刻な困難に直面しているときに軽い口調で言うと不謹慎に聞こえる場合があるため、場面を選ぶことが大切です。

【例文】

《ビジネスシーン》

納期遅延でクレームを受けている最中に、主力社員が体調不良で離脱した。泣きっ面に蜂とはこのことで、残ったメンバーで何とか乗り切るしかない状況だ。

《日常会話》

車のタイヤがパンクして修理に出したら、帰り道で財布を落とした。泣きっ面に蜂って、まさに今日の自分のことだよ。

《作文》

自然災害の多い日本では、地震の後に津波が来るなど「泣きっ面に蜂」的な複合災害が起こりうる。一つの災害への備えだけでなく、連鎖的に起こる災害への対策も重要であることを、我々は過去の経験から学んでいる。

【類似表現との違い】

「踏んだり蹴ったり」は散々な目に遭うことを表し、「泣きっ面に蜂」とほぼ同義です。「弱り目に祟り目」も同様の意味で、弱っているときに災難が重なることを表します。この三つはほぼ互換的に使えますが、「泣きっ面に蜂」は最もビジュアルが強烈で印象に残りやすいです。英語の When it rains

使い方・例文

ビジネス

it pours(降れば土砂降り)は不幸が重なることの英語表現です。 【豆知識】 蜂に刺されると痛いのは、毒液に含まれるメリチンやヒスタミンなどの成分が炎症反応を引き起こすためです。スズメバチのような大型の蜂は毒量も多く、場合によってはアナフィラキシーショックという命に関わるアレルギー反応を起こすことがあります。日本では毎年20〜30人が蜂に刺されたことによる死亡事故で命を落としており、熊による死亡者数を上回ることが多いです。「泣きっ面に蜂」は慣用句としては軽妙な響きがありますが、蜂の被害は冗談では済まない深刻な問題でもあります。

日常会話

今回のプロジェクトは「泣きっ面に蜂」を胸に、チーム一丸となって取り組んでまいります。

作文

「泣きっ面に蜂」って昔の人はうまいこと言ったよね。

誤用に注意

「泣きっ面に蜂」という言葉がある。この言葉は私たちに大切な教訓を教えてくれている。

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