口を割る

くちをわる

秘密を白状する

👋 体

意味・由来

「口を割る」(くちをわる)

【意味】

「口を割る」とは、それまで隠していた秘密や情報を白状すること、本当のことを話すことを表す慣用句です。特に、取り調べや尋問などの圧力のもとで、ついに秘密を打ち明ける場面で使われます。「犯人がようやく口を割った」「いくら聞いても口を割らない」のように、情報の開示・非開示をめぐる攻防を描写する表現です。「割る」は「壊す」「開ける」という意味で、閉じていた口を無理に開くイメージです。主に犯罪捜査やサスペンスの文脈で使われますが、日常的な秘密の暴露にも使えます。

【由来・語源】

「口を割る」の「割る」は、固く閉じていたものを開けるという意味です。貝が殻を閉じるように口を固く閉ざしていた人が、ついに口を「割って」(開いて)秘密を話すというイメージです。英語にも「crack」(割る)を使った類似の表現があり、「crack under pressure」は圧力に屈して白状することを意味します。洋の東西を問わず、「閉じた口を割る」という比喩が秘密の暴露を表すのは興味深い共通点です。この表現は主に近世以降に広まったとされ、奉行所での取り調べや白洲での尋問の場面で使われていたと考えられます。

【使い方のポイント】

「口を割る」は自白・告白の場面で使います。「容疑者が口を割った」「粘り強い取り調べでついに口を割らせた」のように、情報を引き出す場面が典型的です。「口を割らない」は頑として秘密を守る態度を表し、「どんなに聞いても口を割らない」は相手の意志の固さを強調します。注意点として、自発的に話す場合にはあまり使わず、何らかの圧力や追及があって「仕方なく」話す場面に使うのが自然です。日常的な場面では「友人がサプライズの内容について口を割ってしまった」のように、秘密を漏らしてしまう場面にも使えます。

【類似表現との違い】

「白状する」は罪や秘密を告白することで、「口を割る」とほぼ同義ですが、より直接的な表現です。「口を滑らせる」はうっかり秘密を言ってしまうことで、「口を割る」のような意図的な告白とは異なります。「自白する」は法的な文脈での告白で、フォーマルな表現です。「口が堅い」は秘密を守れることで、「口を割らない」人の特性を表します。「観念して話す」は諦めて事実を述べることで、「口を割る」の一つの表現です。「吐く」は俗語的な表現で、「口を割る」よりもやや粗い言い方です。

【豆知識】

刑事ドラマでは「口を割る」場面がクライマックスとして描かれることが多く、巧みな取り調べ技術で容疑者の「口を割らせる」刑事は視聴者の人気を集めます。実際の犯罪捜査においても、取り調べは重要な捜査手法の一つですが、近年は可視化(録画・録音)が進み、威圧的な取り調べで「口を割らせる」手法は問題視されています。心理学の研究では、脅迫的な取り調べよりも、信頼関係を構築する「ラポール形成型」の取り調べのほうが、正確な情報を引き出せることが示されています。また、嘘発見器(ポリグラフ)は「口を割らない」人の生理反応から嘘を見抜こうとする技術ですが、その精度については科学的な議論が続いています。

使い方・例文

ビジネス

長時間の取り調べの末、ようやく容疑者が口を割った。

日常会話

しつこく聞いたら、やっと弟が口を割って本当のことを話した。

作文

どんなに追及されても口を割らない彼の意志は固かった。

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クイズ

「口を割る」とはどういう意味?

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