雉も鳴かずば撃たれまい

きじもなかずばうたれまい

余計なことを言わなければ災いはない。

🐱 動物

意味・由来

「雉も鳴かずば撃たれまい」(きじもなかずばうたれまい)

【意味】

「雉も鳴かずば撃たれまい」とは、余計なことを言わなければ災いを招くこともなかった、という意味のことわざである。口は災いの元、という教訓を、雉(きじ)の習性に喩えて表現している。黙っていれば安全だったのに、不用意な発言や行動によって自ら禍を招いてしまう状況を指す。

【由来・語源】

雉は日本の国鳥であり、古来より狩猟の対象だった。雉は草むらに隠れているときは見つかりにくいが、「ケーン」と甲高い鳴き声を上げる習性がある。この鳴き声によって居場所が猟師に知れ、撃たれてしまう。黙っていれば見つからなかったのに、自ら声を上げたせいで命を落とす、という情景がこの表現の元になっている。古くから狩猟文化のあった日本ならではの、自然観察に基づく教訓である。

【使い方のポイント】

誰かが不用意な発言をして痛い目に遭った場面で、「雉も鳴かずば撃たれまいに」と使う。結果が出た後の反省・後悔として使うことが多く、事前の忠告として使うなら「余計なことは言わない方がいい」という直接的な表現の方が伝わりやすい。やや古風な響きがあるため、年配の方の会話や文章で目にすることが多い。

【例文】

《ビジネス》

会議で黙っていればよかったのに、うっかり他部署の問題点を指摘したせいで自分がその改善担当に任命されてしまった。雉も鳴かずば撃たれまいとはこのことだ。

《日常》

友人が「最近暇で」とSNSに書き込んだら、知り合いから次々と頼みごとをされて忙しくなったらしい。雉も鳴かずば撃たれまいだ。

《作文》

「雉も鳴かずば撃たれまい」ということわざには、沈黙の価値が込められている。発言には責任が伴うということを、先人は自然界の出来事を通じて私たちに伝えようとしたのだろう。

【類似表現との違い】

「口は災いの元」は不用意な発言がトラブルを招くという意味で、最も近い表現である。ただし「口は災いの元」は一般的な教訓であるのに対し、「雉も鳴かずば撃たれまい」は具体的な失敗を振り返る場面に適している。「藪をつついて蛇を出す」は余計なことをして問題を引き起こすことで、発言に限らず行動全般に使える。「触らぬ神に祟りなし」は関わらなければ問題にならないという意味で、より広い範囲の「余計な関与」を戒めている。

【豆知識】

雉は1947年に日本の国鳥に選ばれた。選定理由には、日本固有の種であること、古くから文学や芸術に登場すること、狩猟の対象として親しまれてきたことなどが挙げられる。国鳥が狩猟対象であることには批判もあるが、それだけ日本人の生活に深く根ざした鳥だったことの証でもある。このことわざは、狩猟が身近だった時代の日本人の自然観がよく反映された表現である。

使い方・例文

ビジネス

今回のプロジェクトは「雉も鳴かずば撃たれまい」を胸に、チーム一丸となって取り組んでまいります。

日常会話

「雉も鳴かずば撃たれまい」って昔の人はうまいこと言ったよね。

作文

「雉も鳴かずば撃たれまい」という言葉がある。この言葉は私たちに大切な教訓を教えてくれている。

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クイズ

「雉も鳴かずば撃たれまい」の意味として正しいものは?

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