犬猿の仲

けんえんのなか

非常に仲が悪いこと。

🐱 動物

意味・由来

「犬猿の仲」(けんえんのなか)

【意味】

「犬猿の仲」とは、非常に仲が悪い関係のことを指す表現です。犬と猿が出会うと互いに敵意をむき出しにするように、二者の間に激しい対立や反目がある状況を表しています。人間関係だけでなく、組織同士、国家間の対立など幅広い文脈で使われます。

【由来・語源】

犬と猿が仲が悪いとされる由来には複数の説があります。最も有名なのは、十二支にまつわる民話です。神様が動物たちに競走させて十二支の順番を決めたとき、猿と犬が途中で激しく争い、鶏(酉)に仲裁に入ってもらったため、申(猿)→酉(鶏)→戌(犬)の順になったとされています。また、桃太郎のお供として犬と猿が一緒にいるのに仲が悪い描写も、このイメージの定着に寄与しています。実際の動物行動学では、犬と猿は必ずしも敵対関係にはなく、飼育下では仲良くすることもあります。

【使い方のポイント】

二者の仲の悪さを表現するときに使います。「あの二人は犬猿の仲だ」というのが最も基本的な用法です。比較的気軽に使える表現で、深刻な対立にも軽い不仲にも適用できます。ただし、当事者の前で「犬猿の仲ですよね」と言うのは、仲直りの余地を狭めてしまう可能性があるため、配慮が必要です。

【例文】

《ビジネスシーン》

営業部と経理部は昔から犬猿の仲で、予算の承認プロセスが毎回紛糾する。部門横断のプロジェクトチームを作って相互理解を深めることが、組織改革の第一歩だ。

《日常会話》

うちの猫と隣の家の猫はまさに犬猿の仲で、顔を合わせるたびに威嚇し合っている。猫同士なのに犬猿の仲というのも変な話だけど。

《作文》

歴史上「犬猿の仲」だった国同士が手を結んだ例は少なくない。第二次世界大戦後のフランスとドイツの和解は、対立を超えた協力が可能であることを示す好例である。

【類似表現との違い】

「水と油」は性格や性質が合わないことを表し、敵意よりも相性の悪さに焦点があります。「犬猿の仲」は積極的な対立・敵対関係を示す点が異なります。「反目し合う」は動詞表現で状況を描写しますが、「犬猿の仲」は名詞的に使えるため、関係性を一言で表現できる便利さがあります。英語では like cats and dogs が最も近い表現で、犬と猫の対立がたとえに使われている点が面白い文化差です。

【豆知識】

桃太郎の物語で犬・猿・雉がお供になるのは、鬼門(北東)の反対方向にある裏鬼門に位置する干支の動物を揃えたためとする説があります。申(猿・西南西)、酉(鶏→雉・西)、戌(犬・西北西)は方位的に鬼門の反対側に位置し、鬼を退治する力を持つとされたのです。犬と猿は仲が悪くても共通の敵(鬼)がいれば協力できる、という桃太郎の物語は、現代の組織論にも通じる教訓を含んでいるといえるでしょう。

使い方・例文

ビジネス

今回のプロジェクトは「犬猿の仲」を胸に、チーム一丸となって取り組んでまいります。

日常会話

「犬猿の仲」って昔の人はうまいこと言ったよね。

作文

「犬猿の仲」という言葉がある。この言葉は私たちに大切な教訓を教えてくれている。

同じモチーフのことわざ

クイズ

「犬猿の仲」の意味として正しいものは?

関連することわざ