意味・由来
「鼻が高い」(はながたかい)
【意味】
「鼻が高い」とは、得意になって誇らしく思うことを意味する慣用句である。自分自身の成果や、身内の活躍によって自尊心が満たされ、胸を張りたくなるような気持ちを表す。ポジティブな場面で使われることが多いが、使い方によっては自慢や傲慢のニュアンスも含む。
【由来・語源】
得意になった人が無意識に顎を上げ、鼻を高くする(上を向く)姿勢をとることから生まれた表現である。自信に満ちた人の顔つきを観察したもので、実際の鼻の高さとは関係がない。天狗の鼻が高いのは傲慢さの象徴とされるが、「鼻が高い」は天狗ほどの傲慢さは含まず、もう少し穏やかな得意感を表す。なお、「鼻を高くする」と「鼻が高い」はほぼ同義だが、「天狗になる」は完全に否定的な意味になる。
【使い方のポイント】
自分の子供、部下、友人など、身近な人の活躍を誇りに思う場面で使うのが最も自然。「息子が表彰されて鼻が高い」のように、間接的な誇らしさを表現するのに適している。自分自身の成果について「鼻が高い」と言うと自慢に聞こえるため、他者から「さぞ鼻が高いでしょう」と言われる形が無難。
【例文】
《ビジネス》
部下が社内コンペで最優秀賞を獲得し、指導役として鼻が高い思いだ。
《日常》
娘がピアノコンクールで入賞し、親として鼻が高い。日々の練習を見てきたからなおさらだ。
《作文》
「鼻が高い」という表現には、他者の成功を自分のことのように喜ぶ日本人の感覚が表れている。個人の成果を集団の誇りとして共有する文化がこの言葉の背景にある。
【類似表現との違い】
「誇らしい」は最もストレートな表現で、場面を選ばない。「鼻が高い」はやや口語的で親しみがある。「天狗になる」は完全に否定的で、増長していることへの批判。「得意満面」は顔全体に得意の表情が出ていることで、やや滑稽なニュアンスを含む。「自慢に思う」は中立的な表現だが、「自慢する」は周囲に誇示する行為を指すため注意が必要。
【豆知識】
「鼻」を使った慣用句には否定的なものが多い。「鼻につく」は嫌味で不快なこと、「鼻であしらう」は人を見下して冷たく扱うこと、「鼻持ちならない」は態度が傲慢で我慢できないこと、「鼻を折る」は相手の自慢を打ち砕くこと。「鼻が高い」はその中では数少ない肯定的な「鼻」の表現だが、度を過ぎると否定的な領域に入るという点で、誇りと傲慢の境界線の曖昧さを示している。
使い方・例文
今回のプロジェクトは「鼻が高い」を胸に、チーム一丸となって取り組んでまいります。
「鼻が高い」って昔の人はうまいこと言ったよね。
「鼻が高い」という言葉がある。この言葉は私たちに大切な教訓を教えてくれている。
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クイズ
「鼻が高い」の意味として正しいものは?