鼻が折れる

はながおれる

自慢の気持ちがくじかれる

👋 体

意味・由来

「鼻が折れる」(はながおれる)

【意味】

「鼻が折れる」とは、得意になっていた気持ちが挫かれ、自信を失うことを表す慣用句です。「鼻が高い」がプライドや自慢を表すのに対し、その「高い鼻」が折れてしまう=自慢の気持ちがくじかれるという構造です。失敗、批判、予想外の敗北などによって、それまでの自信が打ち砕かれる場面で使われます。自動詞表現であるため、外的要因によって自然に自信を失う様子を描写し、誰かに意図的にやられたというニュアンスは薄いのが特徴です。

【由来・語源】

「鼻」は日本語で古くからプライドや自尊心の象徴として使われてきました。「鼻が高い」(誇らしい)、「鼻にかける」(自慢する)、「天狗になる」(天狗の長い鼻=うぬぼれる)など、鼻と自尊心の結びつきは日本語の慣用表現の重要な体系です。「鼻が折れる」はこの体系の中で、自尊心が損なわれる場面を表す表現として成立しました。物理的に鼻が折れれば顔の目立つ部分が変形するわけで、それが精神的なプライドの損傷に重ね合わされています。

【使い方のポイント】

「鼻が折れる」は基本的に自分の経験として語る場合、あるいは第三者について述べる場合に使います。「すっかり鼻が折れた」「自信満々だったのに鼻が折れたようだ」のような形が一般的です。注意すべきは、自動詞であるため「誰かに鼻を折られた」ではなく「鼻が折れた」と表現する点です。他動詞で誰かがプライドをくじく行為を表す場合は「鼻を折る」(ID:214)を使います。また、この表現は必ずしもネガティブな結果だけでなく、鼻が折れた経験を通じて謙虚になるという成長の文脈でも使われます。

【類似表現との違い】

「鼻を折る」は他動詞で、誰かが意図的に相手のプライドをくじく行為を指します。「鼻が折れる」は自動詞で、結果として自信を失う状態を表す点が異なります。「出鼻をくじかれる」は物事の初めに勢いを削がれることで、プライドというより計画や行動の出だしに焦点があります。「面目を失う」は周囲に対する体面が損なわれることで、自分の内面的な自信の喪失を表す「鼻が折れる」とは焦点が異なります。

【豆知識】

日本語で「鼻」がプライドの象徴になった背景には、天狗伝説が深く関わっています。天狗は高い鼻を持つ妖怪で、うぬぼれや慢心の象徴とされてきました。「天狗になる」という表現がまさにそれです。実は「鼻が高い」という表現は、幕末に西洋人と接するようになった際にも独特の意味を持ちました。日本人にとって高い鼻は誇りの象徴であると同時に、異文化との出会いの記憶とも結びついています。現代でも「鼻が折れる」経験は、成長に必要な通過儀礼として物語やスポーツの世界で語られることが多いです。

使い方・例文

ビジネス

自信満々だった企画が却下されて、すっかり鼻が折れた。

日常会話

テストで一番だと思っていたのに二番で鼻が折れたよ。

作文

彼は初めての敗北で鼻が折れ、自分の実力を見つめ直すきっかけとなった。

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クイズ

「鼻が折れる」とはどういう意味?

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